小悪魔DOLL【Ⅰ】



「……ふざけんな」

口からこぼれた言葉とともに、青木への怒りが爆発した。

「ふざけないでよ!!」

拳を強く握りしめて、青木を睨み付けた。

あたしの大声に、スタジオにいるスタッフがどよめく。


「今からレコーディング?行くわけないでしょ!!今日がKANATAのコンサートだって、知ってたくせに!!あたしがそれを楽しみにしてたのも、知ってたでしょ!!」

「あいくっ!」

あたしの怒声を制止するように響いた青木の声も、聞いてはいなかった。

スタジオの皆に悪魔とバレようと、青木が悪魔禁止令を出そうと、知ったこっちゃない。

あたしの気持ちを踏みにじったのは、青木だ。

青木が困ろうとあたしは関係ない。あたしを小馬鹿にした青木の態度に、怒りを抑えることなんて、到底出来るはずがなかった。


「マネージャーのくせに、時間配分も出来ないわけ?やっぱり、ただのポンコツじゃない!!それとも、わざとそんなの入れたわけ?やることが、陰湿なんだけど」

「ふざけてるのは……」

睨み付けるあたしに対して、静かに低く声を出した。

そして、言葉を続ける。

「……どっちですか?」

あたしだって、言いたいわけ?