意地でもからし入りの団子を食べないあたしに樹理は怒り狂ったように発狂した。ドンと強く肩を突き飛ばされ、シートの上に倒れ込んだ。仰向けに倒れたあたしの視界に、桜の木を背景に反転した天使里央が映りこむ。
「何やってるの?」
顔を覗きこむように腰を屈めると、ミルキー色の髪がゆらゆら揺れて、薄ピンクの花びらが滑り落ちた。天使が桜の花びらとともに舞い降りたみたい。
「里央くん!!!!」
天使にそう呼びかけたのは、猫かぶりの樹理だった。
「お花見でも、やってるの?」
そう問いかけてあたしに微笑む里央に、あたしはゆっくりと体を起こした。その言葉に返答したのは、酔っぱらいの由依だった。
「優空の復帰パーティーやってんの!」
一升瓶を振り回して、由依が笑った。
……優空。
『青木さん、俺謹慎とけるかな?』
あたしは、あの日出逢った王子様を思い出した。
そして、新たなメンバーが現れる。
「アイツ戻って来れたの?それで、主役の王子様は?」
悪魔だ。
ココア色の髪、ココアブラウンの瞳。
昨日の記憶がフラッシュバックする。
『どけよ、轢くぞ。』
バイクをうならせて、そう言った。
そして、女達が熱狂するように叫んだんだ。
『TOA様ぁーーーーーー!!!!!』
