小悪魔DOLL【Ⅰ】








「先輩、これだけは断言できます。オレはやってません。やったのはコイツ1人です、きっと!!」

「なんでいつもボクにばっかり罪をなすりつけるの!!!ボクはやってません!!この人です!!!」

「なんであたしになるのよ!!!!」

樹理が隣のあたしを指差せば、ウエストウッドドリームの視線があたしに集中した。


「……逃げろ!!」

由依の一言で、2人が地面を蹴った。

しかし、何度地面を蹴っても蹴っても、彼らは進む事は無い。何故なら、あたしが由依樹理の服を掴んで、意地でも逃がさなかったからだ。





「バカ!!離せよ!!」

「おとり作戦だよぉ!!!」

「何がおとり作戦よ!!!そのおとりって、あたしじゃない!!!!」

そんなの、絶対許さない!!

あたしをエサにして、逃げ切れるなんて思うんじゃないわよ!!



「お前等、散々バカにしやがって!!!!」

ウエストウッドドリームが一斉に駆けてくる。

由依樹理の足踏みが早くなった。

しかし、彼らはあたしたちの間近に来る前に、足を滑らせ転倒した。

床に散らばったカプセルたちを踏みつけて、床にゴロンゴロンと転がって、まるでビリヤードの玉のように仲間同士でぶつかり合っている。





「お?」

足踏みを止めた由依が振り返った。


「よし、作戦成功だ。よくやった」

「計画通りです」

由依は親指をグイッと上げて、カフェオレブラウンの瞳を輝かせ、樹理はまるで海兵のように敬礼すれば、マシュマロ色の髪がさらりと揺らす。

うそこけ!