カチャカチャ、ポンポン。
ウエディングケーキの中に入ると、陽気な音が聞こえてきた。
可愛いゲームマシーンがピカピカ光りながら動いている。
その中にはチョコレートコインやスティックキャンディーが重なりあって、飛び跳ねる。そして、1階から2階の吹き抜けまで到達するほど、一際大きいカプセルトイを見つけた。
【 Aimer Doll
ウエストウッドドリームガチャ】
大きな球体の中には、ウエストウッドドリームのキャラクターが詰まっている。100円を入れて回せば、彼らが出て来るらしい。
『糞イラネ』
あたしはカプセルトイを蹴り上げた。
その震動に、中に入っていたカプセルたちが奇妙に揺れ動き、レバーが勝手に回り始める。
『……あっ』
そして、次々とカプセルトイが卵を産んでいく。
ポンポンポンポン、最初の四つまでは何とか両手におさまった。しかし、両手におさまりきらなくなったカプセルたちが、床にコロコロと転がっていく。
『最悪っ、止まれってば!!』
ガンガン殴り続けても止まる事無く、出てくる出てくる。
その時だった。
『そこ、どけーーーー!!!』
『どうしていつもこうなるのぉっ!!!』
ガチャガチャの前でカプセルに埋もれるあたしに向かって、突っ込んでくる男が2人。カフェオレ色の髪がさらりと揺れて、マシュマロ色の髪がふわりと揺れた。彼らが急ブレーキをかけても、時は既に遅かった。
ドオオーーーーーーン!!
大きな衝撃音とともに、意識がとんだ。
最後に見たのは揺らめくカフェオレ色の髪と、大きく見開くマシュマロ色の瞳。そして、ビリヤードの玉のようにあちこちへ衝突する、カプセルトイの産み出した卵たちだった。
