《♪ 想いはぐらかして からめた指先》
《ふせた目あわせて かすれた声が》
《本当のキモチ ささやくの》
ミルクティ色の髪がさらりと揺れた。
憂いを帯びれた瞳で観客席を見つめた。うっとりとあたしを見つめる観客に、あたしは語りかける。
《♪ あなたの心は》
《わたしだけを 見つめているの?》
《あなたは わたしに 恋してる?》
パァァァァァァァン。
発砲音が響き渡れば、ステージに、会場に、たくさんの羽根が放たれた。真っ白な羽根が勢いよく天に向かって舞った。
今日一番の歓声が響き渡った。
ゆらりゆらりと弧を描きながら、舞い落ちる羽根を取ろうと、観客が手を伸ばす。
《 ♪ あなたへの 想いで はちきれそうだよ》
《この想い バルーンにつめこんで》
《空へ 飛んでいけそう!》
もう、終わってしまう。
もっと、もっと、歌っていたかった。
歓声に包まれて、このステージで歌っていたかった。
《 ♪ ふわふわの くものうえ》
《ねっころがった エンジェルベイビー》
《いたずらな矢を はなたないで》
《わたしは もう あなたに夢中。》
