初めてKANATAに出会えたのは、レコーディングスタジオだった。あの時は何て話せばいいかわからなかった。伝えたいことはたくさんあっても、どう伝えればいいのかわからなかったんだ。
『好きです』
真っ直ぐとした言葉しか、思い付かなかった。
『結婚してくださいっ!』
突然のプロポーズにKANATAは驚いた表情で、あたしを見下ろした。そして、嬉しそうに微笑んだ。
《 ♪ ねぇ、一目ボレって 信じてる?》
《答えはぐらかして くすくす笑うの》
《出逢ったばっかで おかしいねって。》
ミエルグレージュの瞳にあたしが映っていたこと。
今でも鮮明に、覚えてる。
《♪ なびいた髪も ゆれる睫毛も あなたの香りも》
《こどうを おかしくさせるのに。》
《わたしは あなたに 恋してる。》
この気持ちを、抑えておくことなんて出来なかった。
ずっとずっと会いたかった人。
ずっとずっと大好きだった人。
彼に伝えたい言葉は、一言じゃ足りないよ。おでこに添えられた手のひらも、心配そうに覗き混む表情も、あたしは全部大好きなの。KANATAの前だと何も出来なくて、もどかしい気持ちになるよ。
彼のことを考えると、ドキドキして幸せで、でもちょっぴり切ない。
交わることのない感情が、あたしの胸をいっぱいにさせる。それが、恋する乙女の気持ちなんだ。
この気持ちを、皆に伝えたい。
