余所者-よそもの-【 2 】


野間の背中を追い、シトウのメインストリートにさしかかったころだった。

道の脇へちらりと目をやった野間が、「あー……」とうんざりした声を漏らした。


「すません。僕ね、ホントこういうのタイミング悪いんすよね」

「どうしたの?」

「ちょい気付くのが遅かったっぽくって」

「野間くん?」


足を止めた途端、左右から声が飛んできた。


「女連れかよ野間ぁ」
「チャーンス」
「いいとこ出くわしたぜ」
「今日こそぶっ殺してやるよ」


ぞろぞろと現れ、私たちを取り囲むガラの悪い男たち。


聞かなくたってわかった。

──これから、喧嘩が始まる。


野間は私の手首を掴み、ぐっと引き寄せた。

私をすぐそばに立たせると、帽子のツバをクルっと後ろに回す。


「こりゃ、早くも正念場っすね!」

そう言って、手前の男に先制パンチを浴びせた。