あっという間もあっという間だった。
こちらに向かって歩みながら、無造作な蹴り二つで、瞬く間に三人を地面に這わせた。
「た、多夜さぁん!すませんッ!助太刀お願いしたいす!」
ちょっと苦手な多夜も、この状況ではこれ以上ない強力な助っ人に違いなく。
というか、
「………」
「乙した!」
多夜と野間。
まるで人間ブルドーザーのように、一瞬にして勝敗がついた。
私はもちろんのこと、多夜も野間も全くの無傷。
「すませんでした、カナコさん。でもほら、アレっすね」
「……なによ」
「シトウにようこそってことで」
いたずらっぽくにっこりと笑う野間に、クラクラと眩暈を覚えた。

