それから一年。 シトウの紫藤が、街に生まれた。 「いいよ」 許した途端、飛んでくる。 ――硬い拳。 「ごめん……」 ベッドの上で私を抱きしめるシド。 自分がしたことなのに、何度も、何度も、飽きずに謝る。 自分の付けた傷を、愛おしそうに撫でながら。 「……カエデ、悪かった」 この人は、殴りたいんじゃない。 ただ、誰かに謝りたいだけ。 シトウで誰かを傷つけ、上り詰めれば詰めるほど。 行き場のない罪悪感を、私の中に押し込んだ。 ――なんて、寂しい人。