余所者-よそもの-【 2 】


気がつけば気を失ったように眠っていた。
多分、本当に最後は意識を飛ばしたんだと思う。

起き上がろうとしたけれど、体がだるくてやめた。
ぼんやりと見つめる天井は、もうすっかり見慣れてしまった景色だ。


枕元のスマホで時間を確認すれば、もう夕方。
こんなに長い間眠ったのは久しぶりかもしれない。

シドは今日、一緒に出かけようって言ってたけれど、

「………」

どこに行っちゃったんだろう。
シドの姿が見当たらない。


喉が渇いた。
シャワーだって浴びたい。

だけど立ち上がりたくない。

起き抜けの頭は、私をこんな風にしておきながらここに居ないシドのことを、少しだけ恨めしく思う。


私は力の入らない身体をズルズルと這わせるようにして、ベッドを降りた。

床に散らかった服を一枚一枚集めて、順番に身に着けていく。

シャワーを浴びたいけれど、後にしよう。
今はとにかく喉が渇いた。


そっと部屋を出て、カウンター裏へと出た。

酒があるなら水くらいあるだろう。そう思ってカウンターの中の冷蔵庫を開ける。
一本のミネラルウォーターを手に取り、ゴクゴクと乾いた喉に流し込む。


すると突然、勢いよく開いた扉。

――リン、
ドアの開閉を知らせる澄んだ鈴の音が、店内に寂しく響く。