余所者-よそもの-【 2 】



「リビドーって、お店ではないの?」

「店じゃないっすね」

「お酒とか置いてるしBarっぽいのに」

「あれは完全に紫藤さんの趣味。リビドーはわかりやすく言うとアジト的な感じっすかね」

「アジト?」

「シトウの幹部の集まる場所っす」

「それでもってシドの家?」

私がそう言うと、野間は笑った。


「家ではないっすよ。紫藤さん、ちゃんと別でいいとこ住んでるんで」

「あそこで暮らしてるんだと思ってた」

「元は仮眠用であの部屋作ったんですけどね。本宅に帰るのが面倒みたいで、最近はあそこでよく寝泊りしてるっすね」

「……どうしてシドは、リビドーに私を呼ぶんだろう?」

「自宅よりどこより一番安全な場所だからっすよ」

「ふぅん……」


そうして野間と入口で別れ、私は一人。

音もなく静かなリビドーへと再び足を踏み入れた。


シドはお風呂上りで私を迎え、私もすぐにシャワーを借りた。

浴室から出れば、シドはすぐに私を求めた。

明日は休日。
『抱き潰す』の宣言は冗談でもなんでもなく、一切容赦がなかった。