余所者-よそもの-【 2 】



私は静かにキッチンに移動し、小さなお皿にチョコを盛り付けて戻った。

ユキが作業をするローテーブルの隅っこにコトリ、と置けば、ユキの手がピタリと止まる。


「何、これ」

「なんとなく、チョコはユキさんの集中アイテムなのかなと思って」


ユキが開店前のAnBarで仕事をしているとき。

静かにパソコンに向かうときは、サンコンにチョコを頼んでいたから。

あれば食べることもあるかも、と思って買っておいてよかった。


「お前って、変に気が利くよね」

変に、とは。

ユキはチョコをひとつ口に入れた。


「今日はずっとここでお仕事ですか?」

「その予定」


「私って、今日ここに居てもいいんですか?」

「なんで?」

「邪魔にならないかなと」

「邪魔にならないように居ればいいんじゃない?」


「………」

まぁ、そうなんですけど。

掃除をするから、どうしても物音は立ててしまうだろうし。