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「カナ」
優しい、彼の声。
はにかむように、私の名前を呼ぶ。
「……カナ、起きろ」
「ん……タカ。おはよう」
眠い目を擦る。
「どうしたの?」と、彼の顔を覗き込んだ。
「腹、減った」
困ったように眉を下げ、ねだるように口を尖らせる彼に、クスリと笑う。
何も身に着けていない身体を起こした。
「何作ってくれんの?」
「んー。何にしようかな」
ベッドの下に落ちていたブラジャーを拾い上げ、紐を肩に通す。
ホックを後ろ手で止めようとすれば、
「オムライスがいい」
そう注文した彼が私の手からホックを奪い、パチリと器用に留めた。
「タカ、いつもじゃん」
「ん?」
「何が食べたい?って聞いたら、ほとんどオムライスだよね」
「なんか好きなんだよな。カナのオムライス」
「すぐ、作るね」


