「風呂、入れてやろうか?」
そして、とんでもないことを真面目な顔で言う。
私はシドのぬくもりが残る布団を身体に巻き付けて、首をブンブンと横に振った。
「じゃあもう少し休んでろ。俺、先入る」
そう言って、部屋の奥の扉へ消えていった。
この小さな部屋。
野間の言ってた通り、本当にお風呂があったんだ。
シドがお風呂から上がると、私はなんとか身体を宥めて立たせ、シャワーを借りた。
「シド。私、帰る」
「わかった。送らせるから待ってろ」
「いいよ、一人で帰れる」
「駄目だ」
手元のスマホを操作するシド。
それをベッドに放り、「5分で来る」と短く言った。
「……ありがとう」
「次はいつ来る」
次……。
次も、あるんだ。


