――後日、聞いた話。 リンコのお店は、このAnBarから徒歩十分程度の距離にできるそうだ。 居抜き物件だったため、オープンまでは一か月もかからない。 思ったよりもずいぶん早い。 それもそのはず。 契約を断られるなんて最初から考えていなかったユキは、返事を聞く前に店舗を押さえていた。 その話を聞いたリンコは、「勝手に決めんじゃないわよ」と烈火のごとく怒ったそうだけど。 最後は、悔しそうに笑って契約書へ判を押したらしい。