余所者-よそもの-【 2 】



「私はまた、全部シドのせいにして逃げようとしてる」


シドが、私を求めるから。

シドは、私を逃がしてくれないから。


自分の意思なんて確かめなくても、私はシドに溺れていられるから。


「俺がそれを許してる」

「私は……許せない」


シドは私から静かに離れた。

上体を起こしながら、シャツを脱ぐ。


「馬鹿言うんじゃねぇよ」


真っ白なシャツが、床に捨てられた。



「お前は今、どこで生きてる」

……どこ?



「ここはシトウ。俺の造った、俺の世界」

「………」


「正しいも間違いも俺が決める。俺がルール」



シドは乱れた髪を片手で掻き上げ、私を見下ろす。

私は息を呑み、真っ白なシーツを握りしめた。



「お前の何もかも、この俺が許す」

「………」


「全部喰ってやるから、いい加減──…寄こせ」