余所者-よそもの-【 2 】


――――……
――…

「カナ」

優しい彼の声。
はにかみながら、囁くように紡ぎだされる私の名前。


「……カナ、起きて」

「ん……タカ。おはよう」

寝起きの目をこすって開けた。
「どうしたの?」と、彼の顔を下から覗き込む。


「腹、減った」

困ったように眉を下げ、ねだるように口を尖らせる彼にクスリと笑ってしまう。
何も身に着けていない身体をベッドからゆっくりと起こした。


「何作ってくれんの?」

「んー。何にしようかな」

ベッドの上に落ちていたブラジャーを拾い上げて、紐を肩に通す。
ホックを後ろ手で止めようとすれば、

「オムライスがいい」
と注文した彼が後ろからホックを奪って、パチリと器用に留めた。


「いつもじゃん」

「ん?」

「何が食べたい?って聞いたら、ほとんどオムライスだよね」

「なんか好きなんだよな。カナのオムライス」

「すぐ、作るね」