余所者-よそもの-【 2 】



その後、まだ痛む身体をなんとか宥めて立たせ、シャワーを借りた。
これから仕事もあるし、そろそろ帰らないといけない。


「シド、わたし帰る」

「わかった。送らせるから待ってろ」

「いいよ、一人で帰れる」

「ダメだ」

すぐさま手元のスマホで誰かにメッセージを入れるシド。
スマホをベッドに投げれば、「5分で来る」と短く言った。


「……ありがとう」

「次はいつ来る?」

私は少し考えてから「5日後とか?」と答えた。


「明日来いよ」

「明日はムリ……」

「用事なんかねぇだろ」


たしかに用事はない。でも、


「シド……激しいから。休みの前日じゃないと、できない」


正直に白状した。
多分、今の私の顔は真っ赤。

シドは一度きょとん、と目を丸くすると、大きな口を開けて笑った。


「悪かったって言ったろ。次は加減する」

「ほんとう?」

「まぁ、慣れもするだろ。お前も体力つけろ」

やっぱり、最初から手加減する気なんてないじゃないか。


「お前日曜日が休みなんだな?」

「うん」

「じゃあ土曜の夜は絶対に来い。遠慮なく抱き潰す」


その言い草にギョッとすると、シドは目じりを優しく下げて、ス、と私の鼻先を手のひらで撫でた。


「冗談だ」

「………」

ちっとも冗談に聞こえない。
そんな顔をしていると、やっぱりシドは楽しそうに笑った。