余所者-よそもの-【 2 】



シドはベッドに腰掛けたまま、開いた両膝の間に私を立たせる。

俯く私の顔は、下から見上げてくるシドに丸見えで、もう隠せない。


「あれから、どうだ」

「元気、だよ」

「一週間、なに考えてた」

「……わからない」


ただ、目の前の仕事に集中した。

けれど一人になると、どうにもならないことを延々と考えていた気がする。

その時間が、一番長く感じた。


「飯は食ったのか」

「食べた」

「嘘つけ」


シドは私の服の裾をめくり、お腹をそっと撫でた。


「………」

その優しい手つきに、『やめて』の言葉が喉の奥に引っ込んだ。

振りほどこうと伸ばしたはずの手は、いつの間にかシドの腕を縋るように握っている。


「食ってねぇし、まともに寝れねぇんだろ」


お腹に唇を当てたまま話すシドに、何も答えることができない。

唇の感触に、思わず息を吸い込んだ。


たまらず身じろぐと、ぐっと腰を引き寄せられた。
ストン、と落ちる身体。

気づけば私は、シドの膝の上に跨っていた。


「………」

一気に近づいた距離。
暴れだす、心臓。