余所者-よそもの-【 2 】



「………」
「………」


部屋に入って、扉を閉めた。

シドはベッドの縁に腰掛けて、タバコを吸い始める。

私は扉の前に立ち尽くしたまま、動けない。


どうしよう。
何を話そう。

気になっていたことはある。

どうして、私を抱いたの?
かわいそうだと思ったから?


言いたいことだって、ある。

もう、私は大丈夫。
慰めてくれてありがとう。

それから。
あの日……シドを責めるようなことを言ってしまって、ごめんなさい。


「こっち来い」

結局。
シドが煙草を一本吸い終わるまで何も言えず、そこから一歩も動けなかった。


「………」

一歩、また一歩。
大して離れてもない距離を、ゆっくりと詰める。


「トロくせぇ」

せっかちなシドが、のろまな私の手をぐいっと引いた。