余所者-よそもの-【 2 】



「私はまた、シドのせいにして逃げようとしてる」


私はあの日、シドに八つ当たりをした。
彼の死はあなたのせいだと、醜く現実から目を背けて、シドを責めた。


「俺がそれを許してる」

「私は許せない」


シドは私から静かに離れ、上体を起こすと、高いところから私を見下ろした。


「馬鹿言うな。お前は、今どこで生きてる」

「どこ……?」

「ここはシトウだ。俺の造った、俺の世界」


シドはそう言い放つと、身に着けていたシャツを脱ぎ捨てた。


「正しいも間違いも俺が決める。俺がルールだ」

「………」



「お前の全部、この俺が許す。全部喰ってやるから、いい加減――…寄こせ」



容赦ないキスが、私の全てを奪うように降り注いだ。

この罪と穢れごと。
そのまま私を食べつくしてしまいそうなほどに、深くて、激しいキス。

もう、全部食べられてしまってもいい。
そう委ねてしまえば、それを見透かしたかのように、ふっと唇が離れる。


「舌だせ」

「……ぃやだ、」

「出せ」

おずおずと舌先を出せば、シドは熱い視線でそれを犯した。

恥ずかしくて、声を上げて、引っ込めようとすれば。
すぐさま顎を掴まれ、根本まで愛撫される。


――シドはずるい。
言うことを聞けと、俺に従えと強引なクセに。

私から欲しがるように求めさせて。
上手く従う事ができれば、脳が痺れるほどに甘いご褒美を味わわせられる。

もう無理、もうできないと弱音を吐けば、強引にシドの求めるところまで私を連れて行ってしまう。