余所者-よそもの-【 2 】



それから私たちは、シトウの街の奥深くへと進んだ。

メインストリートから枝分かれした路地を曲がり、さらに細い道へと入り込む。


やがて、小さな居酒屋とバイク屋の間。
人が二人、すれ違うのもやっとの狭い隙間に、人目を避けるように木製の扉が設けられていた。

野間は素早く左右を確認すると、その扉を押し開き、奥へと進んだ。


こんな場所、誰が道だと思うかな。

それでも抵抗なくついていけたのは、断片的にではあるけれど、一度通った記憶があるからだ。

ブウン、と音を鳴らす室外機の間をすり抜けると、小さな建物にたどり着いた。


こじんまりとした店構え。

ドアには“CLOSE”と書かれた、小さなプラスチックプレートが下がっている。


看板もなければ、客を呼び込む派手な電飾もない。

営業しているのかさえわからない、存在感の薄い店。


ここが、Re:bido?

シトウの中でも限られた人間しか出入りできないっていう、特別な場所……?


「なんか……地味」

「地味でいいんすよ。むしろ目についちゃダメなんで。敵が多いっすからね」


野間は「まぁ、味方のが多いっすけど」と付け加えながら、キイ、とドアを開けた。

頭上からは──リン、と鈴が鳴った。