余所者-よそもの-【 2 】



「昨日の礼をさせてもらうぜぇ!」

誰かがそう言うや否や、俺たちは円になって包囲された。


「やっちまえ!」

その合図で十数人のイタチの群れが、一斉になって飛びかかってくる。

俺と瑞生は、どちらが何を言うでもなく、背中合わせになって激しく拳を振るった。


──バキッ!

まずは向かってきた一人を殴りつける。

その隙を狙って背後から詰め寄ってきた次のイタチを、瑞生がぶっ叩いた。

今度は瑞生の死角を別のイタチが狙う。

俺はソイツの鳩尾を蹴り、後方へ退けた。


不思議と、声を掛け合う必要もなかった。

俺は瑞生に背を預け。
瑞生は俺に背を預け。

押し寄せてくる敵の内、約半数をノした頃。


「……おドれらァァアッ!!止まれェェ!!」


突如、空気を爆発させたみたいに響いた、ドスの効いた声。

イタ校の連中のみならず、俺と瑞生も思わず手を止めた。