余所者-よそもの-【 2 】



じり、と。
目の前の足先が、こちらへ一歩にじり寄る。

野間も私を抱えたまま、身構えた。


そのときだった。

一番後ろにいた男の一人が、ドサリ、と突然その場に崩れ落ちた。


目をやれば、そこにはポケットに手を突っ込んだまま静かに突っ立つ、

──多夜の姿があった。


「何をしている」


こちらへ歩み寄りながら、無造作に二度、蹴りを放つ。

それだけで、三人の男が地面に転がった。


「た、多夜さぁん!すません!助太刀おねしゃす!」


強力な助っ人だ。

そう思ったのも束の間。


「………」

「乙した!」


気づけば、立っているのは私たちだけ。


多夜が加わった途端、あっけなく勝敗がついた。

私はもちろんのこと、多夜も野間も全くの無傷。


「すませんでした、カナコさん。でもほら、アレっすね」

「……なに?」



「シトウにようこそってことで」


いたずらっぽく笑った野間に、クラクラと眩暈を覚えた。