あの日
俺が莉子に告白して以来
俺は完全に莉子を避けていた

怖かったんだ
現実を受け止めることが
彼女の答えを聞くことが
怖くて怖くてたまらなかった


莉子と雄平が別れたことは、瞬く間に学年中に広まって
莉子は絶対辛いくせに
毎日、どんな時も笑顔を振りまいていた


そんな日常の中
莉子は何度も俺に話しかける素振りを見せていたけど
どうしても一歩進めない自分がいて
何となく気まずい雰囲気が二人の間に漂っていたのは確かだった

俺だって気付いていなかったわけじゃない
何とかこの状態を改善しなくちゃ
そう思って彼女に話しかけようと努力はしてみたものの・・・
どうしても莉子の顔を見ると、全てが吹っ飛んでしまう自分がいた




やっぱりサンタクロースは俺の願いを叶えてくれなかったみたいだ
最初っから分かってたけど
莉子の心だなんて
俺馬鹿だよな・・・


明日から始まる冬休みは
俺にとって必要な期間だと思った

莉子を忘れるための
また友達に戻る手段を探すための
重要な休み時間だ


そう思って
俺はどうにか莉子の存在を
頭の隅に追いやろうと

無駄な努力をし続けたんだ