年下の王子さまから即プロポーズされて?!

「もう、谷口さん口がうまいんだから。谷口さんのファン、社内にいっぱいいますよ?」

「俺は大野さんしか見てないけど……」

「なに言ってるんですかーもう」

 わたしはマフィンを一気に口に入れて、作業を再開する。

 冗談通じないのに、わたし。そんなこと言われたら本気にしてしまうじゃん。

 でもとにかく、とにかく資料を作成してしまわないと。

 そばに谷口さんがいる中、なんとか資料を完成させて、印刷して手渡すことができた。

「わざわざご足労をおかけしました」

「確かに〜大野さんがミスったのにね」

「ごめんなさい」

「大野さん、下の名前は……?」

「わたし……?」

「そう」

「蒼波ですけど……」

「じゃあ、蒼波ちゃんって呼ぶわ、これから」

「えーそんな急に……」

「わざわざ取りにきてやったんだから文句ないだろ?」

 いやいや、周りがびっくりするでしょ?

「それが嫌なら……」

 谷口さんの顔がわたしの顔に近づいてきた……。