「大した怪我じゃないから大丈夫です。それより教室戻らないとホームルーム遅れますよ?」
私が一歩進むと有泉さんも着いてくる。
ふたりで階段を登っていく。
「有泉さんって女誑しですよね」
「誑してるつもりは無いけど?」
「じゃあ子供扱いだ」
これが女誑しじゃないなら、私への対応は子供へのお世話。
やんちゃで目を離した隙に怪我してくるわんぱくっ子が心配なのかもしれない。
「……」
ふと今朝のことを思い出す。
自分なりに整理をつけよう、なんて思っていたけど今こうやって普通に話せていて、普通に姿を見れている現状。
もしかしたら大丈夫かも。
この調子で学校生活を過ごしていたら、また平穏が訪れて何不自由ない生活がまた送れる。
なんだったら有泉さんと顔見知りになれちゃったし。
結果オーライかな……?



