自然と顔を向けると、心配そうに瞳が揺れていた。
ずるい。そんな顔すると勝てない。
ぎゅっと両手を握る。
「……紙に埋もれておでこぶつけました」
「え?」
「上からプログラムが降ってきて、避けられなくてそのまま埋もれました」
己の口から出てる言葉なのに信じられない。
だがしかし、残念ながら事実。
チラッと有泉さんの様子を伺うと、心底信じられない、なんて表情してた。
ですよね。
人類の恥を晒した私はと言うと、恥ずかしさのあまり俯いて震えていた。
そして、瀬名穂乃果は塵となって消え──…。
「大きな怪我がなくて良かった」
有泉さんは吐息まじりにそう言って、私の頭を一撫でする。かと思ったらもう一度絆創膏に触れた。
「傷、目立たないといいけど」
有泉さん、優しい。
最近の不幸続きの心に染みる……。



