夏の気配がゆっくりと近づいているのが肌に触れるたびに分かる。
その温度が胸の奥に残っていた“昨日の温度”と静かに重なりながら広がっていき、柚歩は会社へ向かう道を歩きながら、琉生の言葉や優海の笑顔がまだ形にならないまま胸の奥に沈んでいるのを感じていた。
会社に着くと、要がデスクに資料を広げていて、その姿がいつもより少しだけ緊張を帯びて見え、柚歩は歩みを止めた。
「おはよう、柚歩。今日、ちょっと大きい案件の話がある」
柚歩は瞬きをし、胸の奥がわずかに揺れた。
「大きい……案件?」
要は頷き、資料の一枚を軽く持ち上げた。
「まだ詳細は出てないけど、どうやら“ブランド企画”らしい。うちが制作側で入る可能性が高い」
その言葉が胸の奥に静かに落ち、美桜が横から顔を出して声を重ねた。
「なんか……すごい企画らしいですよ。Ciel Bleu さん絡みって噂もあって」
柚歩は思わず息を呑んだ。
胸の奥が一度だけ強く跳ねた。
——Ciel Bleu
——我妻さんの会社
要は続けた。
「正式な資料が届いたら、柚歩にも見てもらうことになると思う。窓口はうちだからね」
柚歩は小さく頷き、胸の奥が静かに、でも確かに揺れた。
「……はい」
その温度が胸の奥に残っていた“昨日の温度”と静かに重なりながら広がっていき、柚歩は会社へ向かう道を歩きながら、琉生の言葉や優海の笑顔がまだ形にならないまま胸の奥に沈んでいるのを感じていた。
会社に着くと、要がデスクに資料を広げていて、その姿がいつもより少しだけ緊張を帯びて見え、柚歩は歩みを止めた。
「おはよう、柚歩。今日、ちょっと大きい案件の話がある」
柚歩は瞬きをし、胸の奥がわずかに揺れた。
「大きい……案件?」
要は頷き、資料の一枚を軽く持ち上げた。
「まだ詳細は出てないけど、どうやら“ブランド企画”らしい。うちが制作側で入る可能性が高い」
その言葉が胸の奥に静かに落ち、美桜が横から顔を出して声を重ねた。
「なんか……すごい企画らしいですよ。Ciel Bleu さん絡みって噂もあって」
柚歩は思わず息を呑んだ。
胸の奥が一度だけ強く跳ねた。
——Ciel Bleu
——我妻さんの会社
要は続けた。
「正式な資料が届いたら、柚歩にも見てもらうことになると思う。窓口はうちだからね」
柚歩は小さく頷き、胸の奥が静かに、でも確かに揺れた。
「……はい」

