スタジオの扉が閉まると、外のざわめきがすっと遠ざかり、
柚歩の歌声だけが空間に残ったような静けさが広がった。
録音を終えたばかりの空気はまだ少し熱を帯びていて、その余韻が胸の奥にふわりと残っていた。
御影がモニターを確認しながら、ゆっくりと振り返る。
その目は驚きと、少しの期待で揺れていた。
「……柚歩さん。ひとつ、提案があるんです」
柚歩は胸の奥が少しだけ強く脈打つのを感じた。
御影は言葉を選ぶように、慎重に続けた。
「以前のプロジェクトでも、柚歩さんは顔出しはしていないですよね。
今回も……顔を出さない。姿を出さず、声だけで勝負する形です。
試してみる価値はあると思います」
一瞬、息が止まった。
驚きが胸の奥で広がる。
けれど、その驚きは“怖さ”ではなく、
ずっと求めていた未来に触れたような、静かな温度を持っていた。
顔を出さないことが、もう“痛みの逃避”ではない。
声だけで生きる未来。そう思ってもいいんだ。
柚歩は心が温かくなっていくのを感じた。
柚歩の歌声だけが空間に残ったような静けさが広がった。
録音を終えたばかりの空気はまだ少し熱を帯びていて、その余韻が胸の奥にふわりと残っていた。
御影がモニターを確認しながら、ゆっくりと振り返る。
その目は驚きと、少しの期待で揺れていた。
「……柚歩さん。ひとつ、提案があるんです」
柚歩は胸の奥が少しだけ強く脈打つのを感じた。
御影は言葉を選ぶように、慎重に続けた。
「以前のプロジェクトでも、柚歩さんは顔出しはしていないですよね。
今回も……顔を出さない。姿を出さず、声だけで勝負する形です。
試してみる価値はあると思います」
一瞬、息が止まった。
驚きが胸の奥で広がる。
けれど、その驚きは“怖さ”ではなく、
ずっと求めていた未来に触れたような、静かな温度を持っていた。
顔を出さないことが、もう“痛みの逃避”ではない。
声だけで生きる未来。そう思ってもいいんだ。
柚歩は心が温かくなっていくのを感じた。

