「そろそろ、教室戻るか」
和馬くんの瞳が、とても柔らかい。
あたしは、コクンと頷いた。
その時――。
「こらぁぁ!!!!」
放送室のドアが勢いよく開き、数人の先生が入ってきた。
しかも、生徒指導の先生と、学校の中で一番怖い体育のゴリオだ。
「おまえら、勝手に放送室を使って何やってるんだぁぁ!!」
狭い部屋で大声を上げられ、あたし達は身を縮めた。
「来いっ、おまえら。生徒指導室でみっちり説教してやる!!!!」
「えーーーー!!!!!」
あたしは、和馬くんと一緒に叫んだ。
「マジかよ」
和馬くんは、先生に引きずられながら眉を寄せた。
「くそっ。健のヤツ、覚えてろよ。これが終わったら思いっきり殴ってやる」
どこかで、健くんがフッと口角を上げたような気がした。
―END―



