ヒロくんの言ってる意味がわからなくて、眉間にしわを寄せながらヒロくんを見上げた。
あたしはヒロくんに腕を引かれ廊下の端に移動して、ヒロくんの言うとおり、ジッとして耳を澄ませてみた。
その時――。
ガラガラっ!!!!
スピーカーの向こうで、勢いよくドアの開く音がした。
『健……てめ、何してんだ』
か、和馬くん!?
驚いて、ヒロくんを見上げる。
ヒロくんは、鼻に人差し指を当て微笑んでいた。
『おまえがずっと逃げ回ってるから、捕まえるにはこの手しかないだろ』
『だからって……』
スピーカーの電源を入れっぱなしにしているのか、放送室での会話が丸聞こえだ。
『そろそろ、はっきりさせた方がいいんじゃないの?』
『はっきり…って』
『俺は全部、あいつに言ったよ?』
『……な』
『おまえが、どこの誰だか知らない女とイチャついてるとき。俺は、ゆずと、ずっと一緒にいた』



