チラリとあたしを見た健くんは、また儚い星を見上げた。
「おまえが引っ越すって聞いた時さ、俺、ものすごくショックだったんだ。でも、俺こんな性格だろ?なんにも言えんくて……。後で後悔した。どうして、必死に泣きついて止めなかったんだろうって」
「………」
「実は、毎晩泣いてた」
「うそ」
「ホントだよ」
ハハっと、健くんが笑った。
「泣いて泣いて泣きまくって。封印したんだ。もう、おまえを思い出さないようにって」
……健くん。
「でも、その大掃除で出てきてさ。その瞬間、何て言うんだろう。こう、心臓から何か熱いものがわき上がってきてさ。子供ながらに戸惑ったんだ。変な病気にかかったと思って」
また、健くんが笑った。
「それから成長していくごとに、これは病気なんかじゃない。俺は、ずっと昔から、ゆずの事が好きだったんだなってことに気付いた」



