健くんに腕を引かれるあたし。
その後ろから、頬を膨らませるヒロくん。
でも、その表情は少し柔らかい。
あたし達を、そっと見守ってくれてる目だった。
――『本気でぶつかってみろよ』
ヒロくんも、今日の自由行動の意味はわかってると思う。
テンションがいつも以上に高いのも。
わざと頬を膨らませているのも。
空気を和ませようとしてくれているんだって。
背中から、強く感じた。
「ねぇ、見て見て。龍兄のお土産、これなんかどう?」
金閣寺のお店で、あたし達は龍兄へのお土産を探した。
その中で、一際目立つものがあり、それを手にして2人に見せた。
「ぶはっ!!柏木、それ、ウケる」
あたしの手におさまるものを見て、ヒロくんが噴き出した。
健くんも、クククっと笑いをこらえている。



