健くんが言った瞬間、走るスピードが上がった。
体が後ろにのけ反って、落ちそうになる。
その体を、隣の健くんが支えてくれた。
あたしの肩に腕を回して。
カァっと熱を持つ頬。
勢いよく走る人力車。
あたしの鼓動と共に、加速していった。
その時――。
一瞬だけ、リーダーと共に歩いている和馬くんを見つけた。
本当に一瞬のことだった。
大きく心臓が跳ねたけれど、もう、昨日みたいに凹んだりはしなかった。
だって、昨日の夜決心したから。
真正面からぶつかるって。
もう、逃げないって。
修学旅行が終わったら、きちんと、伝えるんだ。



