拭っても、拭っても拭っても。 ポロポロと溢れる。 おかしい――… どうして? 止まらない…… 「………」 健くんが、あたしの隣ですくっと立ち上がった。 「健? どこ行くんだよ」 ヒロくんは、急に立ち上がった健くんを見上げた。 健くんは、少しはだけた浴衣を整え。 ポン。と、あたしの頭に手を乗せた。 手の触れた部分が、ジンワリ温かくなる。 健くんは、そのまま何も言わずに去って行った。 ――…健くん。