「……うん」
健くんの揺れる瞳を見ながら頷いた、その時。
遠くからガヤガヤと賑やかな声が近付いてきた。
反射的に目を逸らし、声の方へ顔を向ける。
健くんも、あたしの目線を追った。
「健。おまえ、こんなとこにいたのかよ」
男子の群れから顔を出したのは、浴衣姿のヒロくんだった。
「UFOキャッチャーしようって言ったんじゃんか。勝手に消えんなよな!!」
何故かご立腹なヒロくんは、吊り上げた目をあたしへ向けた。
みるみるうちに、その目が丸まっていく。
「か、柏木?泣いてるの?」
ヒロくんに言われて慌てて涙を拭ったけど、もう、遅かった。
一度は止まったと思ったのに、また溢れだしてきた。



