――カタン。
和馬くんの唇がリーダーの唇に触れた、その時。
あたしの背後で物音がした。
驚いたけど、振り返ることができない。
この物音に反応したのは、あたしだけではなかった。
遠くにいる和馬くんとリーダーが、こちらを見ている。
目が合った。
リーダーの頬に伸ばしていた手を、素早く引っ込めた和馬くん。
また、震えがきた。
はぁっと、酸素を吸い込む。
一気に体中に酸素が回り、軽くめまいがした。
足に力が入らず、膝がガクリと折れた。
「――ゆず」
背中に、誰かの温もり。
崩れかけた体を支えてくれて。
あたしは、力の入らない体を、健くんに預けた。



