京都の夜は、紅葉のライトアップでとても明るかった。
暗くなっても紅葉が楽しめるなんて、知らなかった。
すごくキレイ。
あたし達が泊る旅館も、柔らかな光りに包まれていた。
「柏木さん。みんなで温泉行くけど、柏木さんどうする?」
5人一組の部屋。
畳の部屋の隅っこで、鞄の中から荷物を取り出していると、同室の女子が話しかけてくれた。
あたしと同室なんて、みんな嫌がるだろう。
そう思っていたのに。
快くあたしを入れてくれる人がいたんだ。
とても嬉しくて感謝してるけど……
「ごめんね。今日はダメな日なんだ」
顔の前で両手を合わせた。



