バスまでの道を、健くんの胸にしがみついてた。
大きくて、温かくて――。
周りからの視線が集まれば、それを避けるように背中を向けてくれて。
嬉しかった――…
「柏木、痛む?」
バスに着いて、椅子に座らせてくれた健くん。
すぐにヒロくんがあたしの元に駆け寄ってきて、膝の傷口を見た。
「うわー。また派手にやっちゃったねー」
あたしは、苦笑しながら肩をすくめた。
「確か、救急箱あったよな」
健くんがバスの一番の前の席を探した。
「うん。先生が座ってたとこにあるはずだよ」
ヒロくんも一緒に探している。
「おっ、あったあった」
ヒロくんは、上の扉付きの荷物棚から救急箱を取り出した。
それを健くんに渡す。
「ゆず。しみるけど、我慢しろよ」
「……うん」



