「ゆず、立てるか?」 あたしを支えてくれている健くんが、優しく言う。 うん。 と頷いたあたしだけど、立ち上がろうとした瞬間、膝に激痛が走った。 思わず、顔が歪む。 「どうした? どこか痛むか?」 あたしは膝を指差した。 「うわっ!! 柏木、膝ケガしてんじゃん。俺、先生呼んでくるよ」 そう言って、ヒロくんが駆けだした。 その時――。 「いい」 「……え?」 健くんの声に、ヒロくんが振り返る。 「俺が運ぶから」