10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!


頭上で、慌てる声が響いた。

目の前にある厚い胸は大きく上下に動いていて、荒い息が、あたしの前髪を揺らした。

「大丈夫……」

そう答えたけれど、声がガタガタ震える。

支えられた安心感から、身体にまで震えがきた。

目の前にある制服を掴み、胸に顔を埋めた。

「柏木っ!!!! 大丈夫か!?」

ヒロくんが階段を大慌てで駆け上ってきた。

あたしを覗きこみ、今度は勢いよく立ち上がり、辺りを見渡した。

「…くそっ!! 誰だよ!! 柏木を押したヤツ!!」

でも、生徒でごった返している。

この中から犯人を探すなんて、無謀だ。