視界が大きくぶれた。
背中に衝撃を感じ、身体が宙を浮いた。
自分の身体を支えることができず、上半身が反転する。
助けを求めようと手を伸ばすけれど、むなしく宙を踊るだけだった。
周りから悲鳴が上がる。
助けて――ッ!!!!
落ちる……
「ゆずッ!!!!!!」
固く目を瞑った瞬間、力強く手首を握られ、グイっと引き寄せられた。
階段から落ちそうになっていた身体が、危機一髪のところで引っ込む。
勢いよく砂利の地面に崩れ落ち、全身に痛みが走る。
けれど、階段を落ちそうになった恐怖心に比べたらどうってことない。
「ゆず!!!! 大丈夫か!?」



