清水寺を一通り回ったあと、少しの間だけ自由行動の時間となった。
迎えたくなかった、時間――…
どこにいるのかわからない和馬くん。
捜さないようにしようと思っても、やっぱり無意識のうちに目が追ってた。
茶髪の、少しくせっ毛な頭を。
いつも怠そうに、両手をポケットに突っ込んだ猫背気味の背中を。
捜さしては、目を逸らして。
和馬くんを想っては、頭を振った。
「ねぇ、抹茶飲みに行こうよ」
ヒロくんが長い階段の前で振り返った。
あたしは、気持ちを切り替えるように、大きく頷く。
さっきヒロくんが指差したお店は、この階段を下りてすぐのところだった。
京都と言えば“抹茶”。
せっかく京都まで来たんだから、ウジウジしてないで楽しまなきゃね。
「健くんも、早く行こっ!!!」
「……ったく、はしゃぎすぎ」
相変わらずクールな健くんの腕を引っ張って、階段を先に駆け降りていったヒロくんのあとを追った。
その時――…
ドンッ……!!!!
……え?



