【完】台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―



数日後の、放課後。
1年3組の教室。

瑠奈ちゃんとのデートのおかげで心が満たされて、無機質な学校生活をなんとか進められていた。

「授業終わってんのにまだ空見てる」
「ほんと不思議ちゃんだよね。ポエムとか書いてそう」
「ノートの端っことかにね!うわ、痛ぁ」


(……私は一体、あなた達に何をしたんでしょう?)


いつもなら聞こえないふりをしてる言葉が、心に引っかかってささくれ立つ。


“今のは怒るところ”


瑠奈ちゃんに、そう言われたせいでしょうか?
口には出せないけど少しスカッとして心の中だけは毅然として、ノートを鞄に詰め込めた。


「――ねぇねぇ!ビックニュース!!」


帰って行ったはずのクラスメイトが、頬を赤らめて興奮した様子で走って教室に駆け込んでくる。

何事かと、仲良しグループごとで散り散りに固まっていた子達の注目がそこに集まった。


「外に、アオバケのりくと――……そうまがいる!!」


一瞬空気がなくなって、すぐに教室が叫び声でパニック状態になる。


「ええええ!?春野さんのこと迎えにきたの!?」

「でもなんでそうま!?やばっ私、めちゃくちゃ好きなんだけど!!」


びっくりしている私を置いてけぼりにして、沸き続けるクラスメイト達。
我先にと教室を飛び出して、がらんとした室内に私だけが残った。


(り、陸くん……?なんで?どうして?)

それに、爽真くんまで。


心臓が、ドキドキと高鳴る。
だって爽真くんの後ろに、大好きな彼女の影を見てしまった。