アオバケが終わって、1ヶ月が経った。
賑やかな休日のセンター街。
SNSで話題の映えるカフェ。
「はい、撮るよ――……」
そのテラス席の一角で、顔を寄せ合うあざと女と爽やか王子。
ポンという電子音が、都会の喧騒に紛れる。
出来上がったあっまあまのツーショットを2人で覗き込んで、すんと澄ました顔になった。
「うん。いーね、これ運営に送っとこ」
「待って、さっき撮ったやつの方がいい気がする。そっちのが紫苑盛れてる」
「はいはい了解」と可笑しそうに肩を揺らしてスマホを弄る紫苑から離れて、向かい側の席に戻る。
残暑に映える蜂蜜色とリネンシャツ。
対する私は、相変わらずのハーフツインにオフショルと完全に営業用の服装だ。
「香月さん、このあとどっか寄る?」
「んー……ファミレス?カフェご飯ってあんまり食べた気しない」
スマホに目を落としたままの紫苑に、アイスティーのストローをいじりながら微妙な顔をする。
「いーの?太るよ?」
「デートはチートデイってことにしてるから大丈夫」
意地悪そうな煽りにツンと顔を背けて、氷いっぱいのアイスティーを持ち上げて啜った。
用済みのカフェで長居することもなく、お互いの飲み物をさっさと消費してそこを出る。
人混みだらけの街は暑い。もう10月も近いのに、真夏の気配はまだ色濃かった。
「はい」
「?」
歩き始めてすぐ、紫苑が手を差し出してくる。
「……暑くない?」
「いいの」
訝る私に、紫苑は上機嫌そうに笑いかけてくる。
だから内心「えぇ」と思いながらも、その手を重ねてしまうのだ。
賑やかな休日のセンター街。
SNSで話題の映えるカフェ。
「はい、撮るよ――……」
そのテラス席の一角で、顔を寄せ合うあざと女と爽やか王子。
ポンという電子音が、都会の喧騒に紛れる。
出来上がったあっまあまのツーショットを2人で覗き込んで、すんと澄ました顔になった。
「うん。いーね、これ運営に送っとこ」
「待って、さっき撮ったやつの方がいい気がする。そっちのが紫苑盛れてる」
「はいはい了解」と可笑しそうに肩を揺らしてスマホを弄る紫苑から離れて、向かい側の席に戻る。
残暑に映える蜂蜜色とリネンシャツ。
対する私は、相変わらずのハーフツインにオフショルと完全に営業用の服装だ。
「香月さん、このあとどっか寄る?」
「んー……ファミレス?カフェご飯ってあんまり食べた気しない」
スマホに目を落としたままの紫苑に、アイスティーのストローをいじりながら微妙な顔をする。
「いーの?太るよ?」
「デートはチートデイってことにしてるから大丈夫」
意地悪そうな煽りにツンと顔を背けて、氷いっぱいのアイスティーを持ち上げて啜った。
用済みのカフェで長居することもなく、お互いの飲み物をさっさと消費してそこを出る。
人混みだらけの街は暑い。もう10月も近いのに、真夏の気配はまだ色濃かった。
「はい」
「?」
歩き始めてすぐ、紫苑が手を差し出してくる。
「……暑くない?」
「いいの」
訝る私に、紫苑は上機嫌そうに笑いかけてくる。
だから内心「えぇ」と思いながらも、その手を重ねてしまうのだ。



