「美玲ちゃんと大和くんは、もう2個目の答えを見つけたらしいですよ?
さっきあっちで会いましたっ」
“美玲”の名前にまたしても心臓が止まりかける。
本当に今日の撮影は、“瑠奈”を保つことで精一杯だ。
「……そうなんだぁ。早いねぇ。
瑠奈達も負けてられないなー……」
心臓が言うことを聞かないから、その分表面は強固に塗り固める。
カメラの視線だけに意識を集中して、爽真を見ないようにした。
「ひより!そろそろちゃんと探さないと。
大和たちがゴールするぞ!」
おしゃべりモードに入ったひよりの肩を、焦りながら陸が掴む。
「ハッそうでしたっそれじゃ瑠奈ちゃん。またあとで。
お互い頑張りましょーね!」
私に手を振って、ひよりは陸の方に向き直る。
戯れ合うように走っていく2人を見送って、その眩しさがちょっと羨ましくなった。
(恋リアっぽい画だわ。あのピュアさは、私には出せないやつ)
私が演ってるのは、どこまで行っても“嘘”だから。
「ここじゃないかも。爽真くん。
他のコーナー探そっ」
ひより達とは反対方向を向いて、今度は私が先行して歩き出す。
爽真も同じような顔をしてひより達を見送っていたことに、私は少しも気づかなかった。



