台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―


「……!」

びっくりして、思わず言葉が止まる。
不自然な間が開いてしまった。

(美玲に誤解されたくなからって、そこまで強く拒否する?)

――いや、違う違う。

これは、“クール男子・爽真”の演技。
こんなの痛くも痒くもない。


世間に受け入れられる悪女への道、その5!
クール男子には、無視されるくらいがちょうどいい。
エンタメ狙ってガンガン行け!


「つれなーい。でもいいけどっ。
いっこめの商品探そ?えーっと、クイズはぁ……」

配られていたお買い物メモを広げながら、ようやくフロアの端っこから歩き出す。


その後ろを数歩遅れて歩き出した、爽真は――
私の掴んだ形状を、小さなシワで辛うじて記憶しているシャツの裾を、密かに見下ろしていた。