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「それじゃ。お買い物クイズ対決。
よーい、スタート!」
大和コールで、私たち以外の3つのペアが一斉に散らばっていく。
制限時間は30分。
買うものはひとペアにつき2つ。
正答数と買い物完了の速さで勝敗を競い、優勝ペアにはそれぞれ好きな人を指名できる配信デートの権利が得られる。
ちなみに、これはご褒美だから優勝者たちにしかデートは与えられない。
(優勝できたら、デート一回分出番が増える。
……けど、今日に限っては優勝なんて狙いにいく余裕がない)
隣と言い難い微妙な距離を保って、気怠そうに立つ爽真をチラリと横目で見る。
どうしても消せない緊張感に、吊り上げた口元に力が入った。
背後に感じるレンズ越しの事務的な視線は、早く動けと急かしてくる。
今日の私の目標は――
何ひとつ事故らず、このミッションをやり切ること!
「もうっ爽真くんのせいで出遅れちゃったよ〜?
早く行こっ。瑠奈、優勝狙ってるんだから!」
頭を完全に仕事モードに切り替えて、無防備な爽真の袖を引く。
「……っ、」
瞬間、切れ長の目が眼光鋭くそこに刺さって――
無言で手を振り払われた。



