密室に、仲良いどころか因縁のある男子が2人きり。
なんとなく見合ってしまったら、お互いに相手が退くまで退けなくなった。
「俺らの人気って拮抗してるらしいよねー。
そんなとこでまで張り合いたくないんだけど?」
紫苑がサイドテーブルに置いたままの【紫苑×爽真トーク用 視聴者アンケート】の綴りを手に取りパラパラと捲りだす。
撮影中はこの最初の数ページ分に触れて、トークをしたのだ。
「一人相撲。俺は張り合ってるつもりないけど」
爽真は逆に、持っていた資料を爽真側のサイドテーブルに置こうとする。
淡白ぶった態度に紫苑の目が、わずかに鋭くなった。
「クールぶっちゃって、つまらないなぁ。
ならちゃんと意識的に土俵に乗ろうよ。
視聴者アンケート。これを使って、どっちがより好感度高いか勝負するの」
「やらない。時間の無駄」
「言うと思った。
単に怖いだけなんじゃない?俺の方が男として魅力的だって突きつけられるのが」
――その言葉に、爽真の目が鋭さを増して紫苑を睨みつける。
テーブルに置きかけたアンケートを、再び手元に取り戻した。



