台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―



8月某日。某曜日。
15:00の昼下がり。

真っ白な室内に、光と影――のような対照的な2人が並ぶ。


斜めに向かい合うように設置された、ちょっとおしゃれなカウンターチェア。

目の前にはカメラ。


【in SUMMERで人気を二分するイケメン男子の対談】
という趣旨の撮影のようだ。


「爽真の魅力はさ、黙ってても絵になるとこだよね。
俺なんて見てよ。ちょっとでも真顔だと、何かあった?って必ず聞かれるの」

「俺も常に機嫌悪いのかって言われるけど。
表情が豊かなのは長所だろ。どこにでもすぐ溶け込める」


――とかく、仲良さげにトークせよ。


そう指示されているから、表面上は和やかに、たまに笑いを起こして撮影は続いていく。


「はい、オッケーでーす」


スタッフの声を合図に、カメラが止まる。

「ありがとうございました」

下げた頭が、揃った。

終了後、テキパキと撤収していくスタッフの動線を邪魔しないように2人は無言で椅子に腰掛けている。

最後の機材を運び出したスタッフが部屋を出て、パタンとドアが閉まった。