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「大和っ昨日はどうだった!?」
次の日。俺がみんなから離れている隙を見つけて、彩加は朝一番に俺の肩を叩いてきた。
「……あぁ、まぁ……うん」
「何その煮えきらない感じッ
2人の秘密ってこと!?うわっ気になるなぁ〜」
上体を少し折って前のめりに俺の顔を覗く彩加は、俺を揶揄って楽しそう。
見慣れて可愛いとすら思えてきたその笑顔に、何故かこの時だけは胸が痛んだ。
「ま、いい感じに収まったんならよかったけど!
さーて、もうすぐ撮影始まるね……」
ぐんと伸びをして周りを見渡した彩加の動きが、ピタリと止まる。
不審に思ってその視線の先を追うと、そこには裕太の肩に親密そうに手を置く栞の姿があった。
バッと彩加がこっちを向く。
怒っているような、ショックを受けているような、そんな顔だった。
(大丈夫なのに。いつものパターンだし。
それに、俺の気持ちはそこにはないから)
俺に縋った翌日には、なんでもない顔で仲直り。
そういうシナリオなんだよって――
説明できないことが申し訳なくなるくらい、彩加は俺の代わりに傷ついてくれていた。
ごめん。彩加。
何も言うことができなくて。
そう思うのに、心のどこかで喜んで、そんな彩加を可愛いと思う自分がいる。
だから、ぽつりと自覚した。
俺は、そんな彩加が好きなんだって。



