「お友達ですか?」
「……や、お友達って言うかぁ……」
一方的に懐かれていると言うか。
「はいっ瑠奈ちゃんの友達の、春野ひよりですっ」
毒気を抜かれるピュア発言。
思わず固まっていると、御手洗の目がふっと緩んだ。
「そうですか。
うちの香月は天邪鬼で、“いろいろと”誤解を生みやすい性分なので。
ひよりさんがいてくれて、少し安心しました。」
それを聞いた途端、ひよりのくりっとした瞳がぱぁっと明るくなる。
ほんのりと頬が染まって、じわりと込み上げる喜びを噛み締めるみたいに表情が蕩けていった。
「ちょっとー!ひよりっ
駐車場のど真ん中に荷物投げていかないでよ!」
また、ドタバタと近づいてくる2人分の足音と、キャリーケースのキャスターがアスファルトを転がる音。
私の胸で遠慮なく甘えているひよりの元に、陸と彩加がやってきた。
御手洗が、息を切らす2人を見る。
そして、同じ質問を繰り返した。
「あなた方も瑠奈さんのお友達ですか?」
「「あ、違います」」
バッサリ、即答。
御手洗の口がより真っ直ぐになる。



